【Jeans】糸が紡ぐ表情

【デニム好き必見】ヴィンテージの色落ちがかっこいい理由 〜むら感を生み出す糸と織りの秘密〜

こんにちは!
皆さんこんな疑問を持ったことはありませんか?

「ヴィンテージデニムって、なんであんなに色落ちがかっこいいの?」

その答えは、実は「むら感のある生地」にあります。
今回は、そのむら感を生み出す理由と、現代デニムとの違いについて掘り下げてみましょう!


■ ヴィンテージの色落ちは“むら感”の賜物

むら感のあるデニム生地の色落ちは、生地の織り方や糸の太さのムラによって、摩擦や洗濯によって色落ちする部分としない部分に差が出て、独特の風合いを生み出します。特に、タテ糸の太さのムラが影響し、縦方向に色落ちする「タテ落ち」が特徴的です.

その「むら感」は、主に以下の3つの要素から生まれます。

  • 糸の太さのムラ(スラブ糸)
  • 織ムラ
  • ネップ(糸の節やダマ)

■ ムラ糸の秘密は“昔の精紡機”にあり!

昔のデニムは「リング精紡」と呼ばれる方法で糸が作られていました。
ところが当時は機械の精度が不完全。例えば…

  • スライバー(繊維束)を巻く装置に“革”が使われていた
  • 革は劣化しやすく、テンションが安定しない
  • その結果、糸の太さがバラつく → スラブ糸に!

つまり、糸が均一に撚られないことで、意図せず生まれた“個性”。
これが、今となっては「味わい深い風合い」として評価されています。


■ じゃあ、今のセルヴィッジデニムはどう?

「セルヴィッジデニム=ヴィンテージ風」だと思っていませんか?

実はちょっと違います。
現代のデニムは、たとえ旧式のシャトル織機(豊田式G型など)を使っていても、

  • 精紡機の精度が高く
  • 糸の太さが均一
  • 撚りのムラもない

結果として、とても整った“きれいな”デニム生地になります。
悪く言えば「味がない」……なんて思う方もいるかもしれません。


■ 織ムラ・ネップも立派な個性

さらに、昔のデニムには次のようなムラも。

● 織ムラ

人の手で微調整しながら動かす旧式の織機では、
糸の張力にムラが出て、織りが詰まったりゆるんだり。
これが自然なリズムを生み、表情豊かな生地に。

● ネップ

繊維の中に短い毛や異物が混じっていると、糸に「節」や「ダマ」ができます。
このネップが生地の表面に小さな表情をつくり、独特のざらつきに。


■ ヴィンテージの色落ちを再現するには?

色落ちだけを真似するのは難しい。
なぜなら、それを生み出す**“糸のムラ”自体が現代では生まれにくい**から。

本当に味わいのある色落ちを再現したいなら…

  • ムラ糸(スラブ糸)を再現する
  • シャトル織機で低速織り
  • ロープ染色で色の濃淡を出す

この「糸 × 織り × 染め」の三拍子が必要です。


■ 格好いい色落ちの正体とは?

要素ヴィンテージ現代セルヴィッジ
精紡方法精度の低いリング精紡精度の高いリング精紡・空気精紡
糸の状態不均一、ネップあり均一でなめらか
織機シャトル織機(旧式)同様の織機でも、生地は整っている
生地の表情むら感あり、立体的なめらかで平坦
色落ち奥行きあるフェード落ち方がやや単調

生地を織る前の“糸づくり”からこだわっているからこそ、美しく独特な色落ちが生まれるんです。今日はそんな“糸から魂を込めた”本物の国産デニムブランドをご紹介します!

1. WAREHOUSE(ウエアハウス)|ヴィンテージを科学で再現

「ヴィンテージのLevi’s 501が好きだけど、本物は高い……」
そんな悩みに応えるのがウエアハウス

ヴィンテージのバナーを解体し、生地を織る糸から旧い手法にこだわるウエアハウスカンパニー。
ウエアハウスでは、あえて精錬工程を“常温の水で行う” という逆転の発想により、ヴィンテージの糸と同じ、ハッキリと中心に白が残る、中白糸を作ることに成功した。この糸を使うことでヴィンテージのような色落ちを実現させています。

穿き込むほどに、驚くほど美しいブルーへと変化しますよ。


2. JELADO(ジェラード)|“アメリカの50年代”を再現するロマン

とにかく“再現力”がすごい。

ジェラードは、糸づくりから素材を厳選。
生地の解析のために貴重なビンテージジーンズのデッドストックにハサミを入れた。「高価なジーンズにはさみを入れるのは衝撃映像。文字や言葉で伝えるよりもインパクトがあった」という感想。

まるで50年代のデッドストックのような縦落ちが再現できる、夢のようなブランドです。


3. BONCOURA(ボンクラ)|一切の妥協なきオリジナル糸

「デニム=自分の顔になる服」
そんな哲学を持つボンクラは、糸から完全オリジナル開発。
デニムが出来上がるまでには紡績(綿花から糸に)→ 染め → 機織り(生地を織る)→ 縫製 という工程を経て出来上がります。
BONCOURAのデニム生地は森島氏が原綿の配合段階から携わたり、約1年もの歳月をかけ100パターン以上の生地サンプルを試作し作り上げた、まさに森島氏の理想のデニム生地です。

撚りの甘さや不均一さをあえて設計し、無骨さと柔らかさの絶妙なバランスを実現。糸の芯まで染めない“芯白”によって、激しいアタリと自然な縦落ちが生まれます。
誰がどのような穿き方をしても、最終的に味のある良い色落ちをするという印象。


4. BIG JOHN(ビッグジョン RAREシリーズ)|“国産デニムの祖”が本気を出した

1960年代から国産デニムを作り続けるビッグジョン

特にRAREシリーズは、紡績・染色・織布の全てを日本国内で完結させ、糸にも独自開発したムラ糸を使用。色落ちの美しさと耐久性が共存した一本で、育てる楽しさを教えてくれる名作です。
またmakuakeにて 幻の50年前のジャパニーズデニムを復刻した石川台デニムがレギュラープロダクトとして販売開始となりました。石川台は日本に数台しかない1953年製の幻のリング精紡機。
目指したのはビッグジョンジーンズの『 原点 』『 じっくり・ゆっくり 』紡いだ自然ムラが織りなすヴィンテージ感セルヴィッチを超える、糸からこだわる。『幻の機械 』で紡ぐデニムを楽しんでください。


5. MOMOTARO JEANS(桃太郎ジーンズ)|“ジャパンブルー”の魂を持つブランド

岡山・児島発の世界的ブランド。

定番の「15.7oz特濃インディゴ」は、極濃ロープ染色+ムラ糸+旧式織機の三重奏。結果、ガツンと縦に落ちる、まさに“漢(おとこ)デニム”。

桃のステッチだけじゃなく、生地そのものに自信があります。


ほかにも要注目ブランド!

  • STUDIO D’ARTISANダルチザン
     → テキサス綿や古い紡績技術を用いた“職人系”ブランド。
  • JAPAN BLUE JEANS(ジャパンブルージーンズ)
     → 綿の選定から始まる、紡績主導のプロフェッショナル集団。

最後に|“色落ち”は、糸で決まる。

同じ織機、同じ縫製でも、“色落ち”の美しさは再現できません。
本当にかっこいいデニムは、糸の段階から“ムラ”や“味”を仕込んでいるんです。

ちょっとマニアックかもしれませんが、デニム選びのレベルを1段階引き上げたい人は、ぜひ「糸からこだわる」ブランドを試してみてください。

では、よきデニムライフを!

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Posted by I MY ME MINE